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1%だけが知っている! 「その気」をコントロールする方法

2012年10月25日(木)ダイヤモンド・オンライン
1970年代から大脳生理学を利用した科学的なメンタルトレーニングの研究を始め、現在ではビジネス、スポーツ、教育など多くの分野に門下生を持ち、多数の成功者を輩出している西田文郎氏。

今回は新刊の「その気の法則―ツキを引き寄せる最強の方法」より内容を一部編集、抜粋し、どうすれば、相手や自分を「その気」にさせて成功なって成功できるのか、その秘訣をご紹介します。

■「その気」をコントロールできれば成功者になれる!

「その気になった者勝ち」。人生、まさにその通りです。

読者のみなさんにも、「その気」になってやったら上手くいった!なんて経験があるのではないでしょうか。

「その気」があれば、仕事や勉強、恋愛まですべて上手くいくものです。そして「その気」になると、不思議とツイている人生になってしまいます。「その気」はみなさんが想像する以上の、ものすごい効果をもたらします。

実は、誰でも簡単に「その気」になれるのに、気づいていない人が多いのです。たとえば、自分を「その気」にさせれば、目標を楽々達成することができます。経営者は従業員を「その気」にさせれば、作業効率は良くなり、業績も上がるでしょう。さらにお客様を「その気」にさせれば、売上もグングン伸びていきます。

上司が部下を(または部下が上司を)「その気」にさせれば、仕事の効率や生産性がアップ。職場環境も良くなり、多くの問題が解決するはずです。

もちろんスポーツにおいても、「その気」効果は絶大です。監督やコーチは選手を「その気」にさせて勝利へ導きますし、選手自身が自分を一流選手に成長させるのも「その気」があるからこその結果です。

このように、成功する人の多くは「その気」をコントロールできていて、それを上手く実行しているのです。

たとえばオリンピックで金メダルを獲るようなトップアスリートと、期待されていたのに思うような記録が残せない選手の違いは、いったいなんだと思いますか?

スポーツに関していえば、素質や身体能力の違いだと思うかもしれませんが、そもそも、そんなに実力の差がないトップ一握りの選手になってくると、そういった条件よりも「心」の持ちように差が出てきます。

つまり「自分は必ず勝てる」と本気で「その気」になれているか。

体調や気温などのコンディションに左右されたり、「あいつにはいつも負けていて苦手」といった過去の経験が気になってなかなか集中できなかったり、「この試合は勝たなければ」「メダルを獲らなければ」などというプレッシャーが重すぎるといった状況では、「その気」には絶対になれません。

大事な場面で本気で「その気」になる。これこそ、大成功する人たちに共通する「その気」の法則なのです。

とはいっても、この「その気」は、1%の天才と呼ばれる人だけが、いつも「その気」でいることができますが、99%の人は、意識しないと、好きなときに「その気」にはなれません。普通の人は自然に「その気」になるときもあれば、「その気」になれないときもあります。これを自分でコントロールできるようになれば、しめたものですね。

■金メダルの選手や、成功している経営者は皆知っている「その気」をコントロールする方法

私は1970年代から科学的なメンタルトレーニングの研究を始め、30年以上にわたって、スポーツ、ビジネス、受験など、あらゆる分野でツキと運に恵まれた成功者を数多く輩出してきました。ビジネスよりもスポーツのほうが、結果を残すのは難しいものです。

オリンピック出場であれば、種目にもよりますが、日本で数人しか選ばれないトップに入らなければ出場できません。それも4年に一度のタイミングが大切です。オリンピック以外であっても、スポーツの試合で優勝するには1位でなければいけません。

たとえば、私どもが指導した北京オリンピックで優勝し金メダルを獲った日本女子ソフトボールのみなさん。2日間で3試合、上野投手は連投に次ぐ連投で指のマメが破れ、万全とは言えない状態でしたが、絶対に勝てるという「その気」で400球以上投げ、勝利をもぎ取りました。

また指導に入る前はまったく無名で「甲子園よりもまずは地区大会で勝ちたい」と言っていた駒大付属苫小牧の野球部のみなさん。本気で優勝旗を持って帰りたいという「その気」になったからこそ、甲子園で優勝することができました。ほかにも「その気」を引き出せたからこそ、あっと驚く結果を残している選手たちは大勢います。

これはすべて「自分にできる!」と思い、行動する「その気」のおかげです。

大きな目標があったときに、「その気」になれずに、最初から「無理だ」とか「できっこない」と思った人は、脳が優秀すぎる方です。今までの経験、失敗、蓄積された情報から「失敗したくない」という感情が芽生えてしまうのです。これをどうやって切り替え、自分を「その気」にさせるか。それが人生を変えていく「その気の法則」です。

「その気」になることは、脳の機能を活用すれば決して難しいことではありません。ただし、「その気になった気」で終わってしまう人もいます。そんな宙ぶらりんな状態で終わらないためには、脳を完全に「その気」にさせてしまうこと。

やるからには、正しく徹底的に「その気」の術を身につけてください。この本を読むことで、みなさんが「その気」になって、どんどん幸せになり、その幸せが増えるにつれて世の中が良くなればこんな嬉しいことはありません。

 次回以降は、「その気」になるための具体的な方法を、脳のしくみとともに解説していきます。