屋久島 保全計画を新たに策定
10月13日
鹿児島県にある世界自然遺産の屋久島で、島に生息するヤクシカの数が大幅に増え、希少な植物などに被害が出ていることから、環境省はヤクシカを捕獲して個体数を管理することなどを盛り込んだ保全計画を新たに策定しました。
屋久島は、樹齢1000年を超えるヤクスギの原生林などがあり、平成5年に「世界自然遺産」に認定されていますが、島に生息するヤクシカの数が大幅に増え、一部の地域では希少な植物などが食い荒らされる被害が目立ってきたということです。
このため環境省は、屋久島の環境を保全するための新たな管理計画を作りました。
新たな計画では、ヤクシカによる植生への影響について調査するとともに、地元の猟友会の協力を得て一部を捕獲して個体数を管理するとしています。
さらに一部の登山道については観光客の増加で植生への影響が心配されることから、利用を抑えるためのルール作りについても盛り込んでいます。
環境省では「新たな計画によって屋久島の豊かな自然環境を継承していきたい。観光客にも環境に配慮した利用を呼びかけたい」と話しています。