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人間関係でも面倒なタイプの「受動的攻撃」に対処する5つの戦略

ライフハッカー[日本版]2014年1月29日(水)

職場に「受動的攻撃」がはびこっていると、頭がおかしくなりそうです。受動的攻撃とは、怒りを直接的にぶつけるのではなく、相手を困らせるような行動をするなどして反抗の態度を示すことです。

たとえば、仕事の責任を放棄する、わざと締め切りを守らない、大事な情報を共有しない、上司の無能をさらけ出すために出し抜いたりする...これらの行為は、社員が会社でこっそりとやっている受動的攻撃のほんの一部です。

受動的攻撃的は会社を根底から破壊するおそれもあります。今回は、受動的攻撃的な態度や人に遭遇した時の対処法を紹介しましょう。

■職場は受動的攻撃の宝庫

Signe Whitsonさんは受動的攻撃の専門家です。認定ソーシャルワーカーで、『The Angry Smile: The Psychology of Passive-Aggressive Behavior in Families, Schools and Workplaces(訳:怒りの微笑み:家族、学校、職場での受動的攻撃行動の心理学)』の共同著者であり、メリーランド州ヘイガーズタウンを拠点とする組織「Life Space Crisis Intervention Institute」のCOOでもあります。彼女は、受動的攻撃は「怒りの感情を隠しながら表現する、よく練られた仮面をつけた方法」と定義しています。相手に潜在的な怒りを悟られないように、すべて仕組まれた幅広い行動のことを言います。

Whitsonさん曰く、職場は受動的攻撃の宝庫です。起きている時間のほとんどを職場で過ごしているような人は、そこでの人間関係で頭に来るようなことがあるのは至極当然のことです。「職場の役職や階級が、服従しないというような直接的な怒りの表現に結びつくこともあります。自分にお金を支払う立場の人には、正直に感情を表すことはできないと感じるので、直接的ではない受動的攻撃的な方法で怒りを表すのです」

Whitsonさんは、このような癪に触る隠れた攻撃に対する5つの戦略を紹介しています。

1. 怒りに反応しない

受動的攻撃は2人の人間の関係性において、相互に作用します。受動的な攻撃をするAさんは、Bさんが怒って反応することを望んでおり、基本的にはAさんの怒りに対して態度で示して欲しいのです。

Whitsonさん「Bさんが、受動的攻撃的な行動がどういうものか分かっており、それに囚われないように一歩引いて見ていたら、怒りで返すことはありません。それが受動的攻撃に対する一番の防御です。自分の行動と反応に責任を持つようにしましょう」とWhitsonさんは言っています。

2. 直接的なコミュニケーションを育む

管理職であれば、顔を見て話すような直接的なコミュニケーションを意識してするようにした方がいいです。受動的攻撃は、残されたメモ、メール、携帯メールなどのデジタルコミュニケーションでよく起こるからです。

Whitsonさん「受動的攻撃をする人は、面と向かって話す直接的なコミュニケーションを避けたかったり、対立することが怖くて、そのようなことをしているのです」

3. 求める成果を明確にする

仕事の量や質、誰の責任かということに関して、「何を期待するか」を明確にしましょう。相手が期待に応えられなかった時に、言い訳をしたり、非難をしたりする余地を少なくできます。

Whitsonさん「求める成果や期待を明確にすることで、職場で受動的攻撃をすることがより難しくなります」

4. 率直に話せるようにする

社員が頭に来たり不安に思うことがあったら、それに対して声を上げられるようにしておくのが、理想的な職場環境というものです。

Whitsonさん「誰も、受動的攻撃的なやり方で隠しながら、怒りをあらわにしたいとは思っていませんが、騙されたり、見過ごされたり、働かされ過ぎたりした時に、誰かにそのことを訴えてもクビにならないという環境を作りましょう」

5. 何に怒っているのか聞く

受動的攻撃の行動パターンが染み付いており、それを変えるのが難しい場合は、その人を呼び出すのが効果的です。

Whitsonさん「『今起こっていることに、とても怒っているように見えるし、本当に辛そうに見えるから、よかったら話してみて』と言いましょう。受動的攻撃をする人が望んでいるのは、結局は怒りに気付いて欲しいのです。あらゆる行動の裏に怒りを隠そうと必死になっているので、上司や管理職がこのように直接話を聞くのは効果的な作戦です」

同僚に同じように受動的攻撃をされることもあるかもしれませんが、冷静さを失いエスカレートして仕返しをしないようにするのが大切です。「受動的攻撃的な人は基本的に温厚な性格です。受動的な攻撃を互いに繰り返していると、最終的に爆発します」とWhitsonさんは言います。