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錦織圭選手の躍進に見る、「自信」を持つことの大切さ

 

■錦織選手のレベルを数段アップさせた「自信」というもの

テニスの楽天ジャパンオープン錦織圭選手が優勝した。マレーシアオープンに続き、自身初の2週連続優勝だ。錦織選手のこの快進撃は8月末に開催された全米オープンで日本人初の準優勝に輝いたことから始まっている。

 

準決勝、決勝を見て、感じたことは、錦織選手が明らかに疲労しているということだ。今年に入って元世界ランキング第2位、全仏オープンチャンピオンのマイケル・チャンがコーチになり、体幹がしっかりして、試合の中で極端に崩れることがなくなり、ショットも安定したのは確かだ。ただ、それを踏まえても、錦織選手の疲れはかなりたまっていた。試合の合間にもマッサージを受けるシーンがあったことを見ても、それは明らかだ。

 

しかし、錦織選手は優勝した。

 

この裏にあるのは、全米オープンで準優勝したという自信だ。それも世界ランキング第1位のジョコビッチ、今年の全豪オープンチャンピオンのワウリンカなど、まさにトップ中のトップを下しての結果だ。決勝でチリッチにこそ敗れたものの、トップ中のトップを撃破して準優勝をつかんだ経験は大きかったのだ。

 

その自信がマレーシアオープン優勝、楽天ジャパンオープン優勝へとつながったのは間違いない。楽天ジャパンオープンを見る限り、接戦に見える試合展開の中でも、試合を左右するようなポイントでは、それまでとは違うショットを正確に放っていた。全米での経験が自信となり、疲れているいないは関係なく、ここ一番で自分のベストを出せるようになったのだ。

 

■ビジネスの場面でも見られる「自信」の重要性

ビジネスの場面でも、自信というものは重要だ。仕事では、最初からうまくいくケースばかりではない。しかし、失敗を経験とする中で、ある時に成功するタイミングが訪れる。その成功は、その人自身の大きな自信となり、仕事面においても人間面においても大きな成長をもたらすのだ。

 

経営者や管理職は、社員や部下に、成功体験をさせ自信をつけさせることで、成長させなければならない。失敗が続くと、自分が出ていきたくなったり、交替させたくなる時もあるが、そこはじっと我慢だ。我慢をした結果、社員や部下が成功し、自信を持てるようになれば、彼らは新しいステージへと上がっていく。このサイクルがない限り、社員や部下は育たず、管理職も成長しない、そして会社も大きくならない。

 

錦織選手、おめでとう。錦織選手が世界を相手に活躍している姿で勇気づけられる人は数多くいる。それだけでなく、人が成長するために「自信」というものがいかに重要なものであるかという大きな気づきを、経営者、管理職などビジネスに携わる人達にあらためて教えてくれた。

 

全米オープン準優勝後、2大会連続で優勝したことは、錦織選手にとってまた新たな自信につながったことだろう。これが2015年のグランドスラム優勝につながるものと信じている。