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温室効果ガス濃度、過去最高 日本近海も酸性化

朝日新聞デジタル 11月21日(水)

世界気象機関(WMO)は20日、2011年の地球の温室効果ガスの濃度が過去最高値を更新したと発表した。産業活動による二酸化炭素(CO2)の増加が続き、生態系への悪影響も懸念されるという。

発表された「温室効果ガス年報」によると、CO2の世界平均濃度は、390.9ppm(ppmは100万分の1)。産業革命前の1750年と比べると1.4倍の計算だ。産業革命以降、人類は炭素換算で3750億トンのCO2を排出したが、半分は海洋や森林に吸収されずに大気中に残っている。温暖化を起こす効果を示す「放射強制力」は、1990年からのここ約20年で3割増した計算になるという。

WMOのミッシェル・ジャロー事務局長は会見で「CO2を吸収した海洋は酸性化し、水中の食物連鎖サンゴ礁などに影響しかねない。より精密な監視能力を高め、科学的知見を深めることが必要だ」と訴えた。