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叱っても、好印象を残す! 部下を「その気」にさせる伝え方

2012年10月30日(火)ダイヤモンド・オンライン
1970年代から大脳生理学を利用した科学的なメンタルトレーニングの研究を始め、現在ではビジネス、スポーツ、教育など多くの分野に門下生を持ち、多数の成功者を輩出している西田文郎氏。
今回は新刊の「その気の法則―ツキを引き寄せる最強の方法」より内容を一部編集、抜粋し、どうすれば、相手や自分を「その気」にさせて成功できるのか、その秘訣をご紹介します。

■「叱る技術」を持つと、人はついてくる!

従業員をかかえる経営者、部下をかかえる上司など、上に立つ者に身につけてほしいのが「叱る技術」です。

特に近頃はパワハラだ、セクハラだとすぐに騒ぎ立てる風潮があるからかもしれませんが、部下を叱れないのは、相手を「その気」にさせる力がないからです。上司は部下を信頼しているからこそ叱ります。改善すべき点を指摘しなければ、部下はスキルアップしていきません。

ましてや経営者ならば、生産性の上がらない従業員に「何をやっているんだ」と叱りながらでも、仕事に責任をもって働いてもらわなければ会社は潰れてしまいます。

ただし、怒るのと叱るのは違います。叱る技術は、自己開示のテクニックのひとつです。叱る技術があるというのは、部下は叱られても「この人についていきたい」と思うような存在になるという意味です。

その技術がないと、いくら上司が部下のことを思って叱っても、部下は上司に怒られたと、不満をつのらせるばかりです。怒るのと叱るのは違います。誠意をもって的確に叱れば部下はついてきてくれる。叱るのにもコントロールは必要なのです。

■叱っても、好印象を残す脳のしくみを知った伝え方

自己開示のテクニックはまた別の機会に譲りますが、今回は誰でも覚えておけばトクをする脳のしくみを知った「叱る」と「褒める」をコントロールする技術をお伝えしましょう。

脳内の感情というのは、「快」と「不快」の間で行ったり来たりしています。このことを頭に入れて、「叱る」と「褒める」順を意識してみましょう。すると、驚くほど、コミュニケーションが上手くいきます。

いちばん効果的なのは、叱ったあとに褒めてあげることです。

■叱る→褒める の順番が大事!

なぜ、叱ったあとに褒めるのがいいのかわかりますか?褒めたあとに叱っても同じだと考える人もいるでしょう。

実は、この順番によって相手の反応はまったく違ってくるのです。
まず、「叱る」と「褒める」を次の4つのパターンに分けてみます。

1)最初から最後まで褒める

2)最初に褒めて、あとで叱る

3)最初に叱り、あとで褒める

4)最初から最後まで叱る

それぞれのパターンにおける反応を振り子の原則に当てはめて、1から順に確認していきましょう。

1)は褒められるのは嬉しいけれど、褒められてばかりだとお世辞を言われていると思う(快へ振れる)

2)は褒められて嬉しくなっても、叱られるとそれ以上にイヤになる(褒められた分、不快へ大きく振れる)

3)は叱られてイヤな気持ちになっても、褒められるとそれ以上に嬉しくなる(叱られた分、快へ大きく振れる)

4)は叱られっぱなしでイヤになる(不快へ振れる)

このように3の方法が相手に対する信頼や好感度がいちばん高まることになります。逆にいちばんよくないのは4のように思えますが、実は2。そのままずっと不快よりも、一旦、快になってから不快になったほうが振れ幅が大きい分、より不快な気持ちが大きいのです。

■脳は違う感情を、同時に記憶できない!

脳は優秀とはいえ、違う感情を同時に記憶できないので、あとに思ったほうを記憶します。ですから最初はマイナス感情になっても、プラス感情が最後に来ればいいのです。

人はついつい、伝えにくいことがあると、最初に褒めてしまうことをやりがち。「この部分は良かったんですが。これはちょっと……やり直してください」というパターンはよくあるのではないでしょうか。

感情脳のしくみを知っていれば、「この部分は、しっかり確認しろといっただろう!」と叱り、最後に「でも、お前を信じている。がんばれ!」と褒めてあげることがモチベーションを保ち、相手を「その気」にさせ続けられるのです。

もちろん「褒める」→「叱る」→そして最後にまた「褒める」といったサンドイッチにしても大丈夫です。最後に褒めて脳を「快」にする、つまり「その気」にさせて終わる、これが脳のしくみを知った上での「その気の法則」なのです。

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で、買ってしまったこの本。

でも、前著の内容のすり直しのようでいま一つ。


その気の法則

その気の法則