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<生物多様性>田畑の生き物データベース 市民も情報入力

毎日新聞 8月19日(金)20時58分配信

全国の田んぼや畑の生き物を網羅的に登録する日本初のウェブサイト「RuLIS」(ルリス、http://rulis.dc.affrc.go.jp/rulisweb/)を、農業環境技術研究所茨城県つくば市)が構築し、19日公開した。研究者だけでなく農業者や市民が地元の情報を入力して充実させていく「自己増殖型」のデータベースだ。

昨年、日本で開かれた生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)では、生物多様性保全と農業を両立させることなどが目標に掲げられた。農環研は実現に向けて、現場の情報を科学的に評価する土台を考えた。

ルリスは、日本列島を網の目のように縦横1キロメートル四方(メッシュ)に区切り、データを蓄積する。現在は、農環研が調査した利根川流域32地区での外来種を含む田んぼの生き物データなど、約5000件を入力済み。今後、研究者、行政機関、市民団体、農業者ら登録を済ませた人がデータを追加し、充実させていく。

農環研の山本勝利上席研究員は「情報の共有により、農業者にとっては似た環境の他の集落にどんな生き物が生息しているかが分かり、農薬を減らすなど生物多様性保全のための取り組みを工夫するヒントになる」と話す。