なんとなく会社に行きたくない時の対処法
12月12日 08:00
「今日はなぜだか会社に行きたくないな」と感じたことはないだろうか。
一度こう思ってしまうとなかなか気分が乗らないものだ。こんなときみなさんはどうしているのだろうか?
「教えて!goo」にも、「会社に行きたくないときの対処方法を」という投稿があった。
相談者は、「自分なりの方法でいいので、朝、会社に行きたくないときの対処方法を教えてほしい」とのこと。
回答をみると、「行かなかった場合の明日からの状況を想像します」(sebasuchaさん)や「休む理由を探しつつ出勤の準備をする。結局理由が見つからないんで諦めて出勤する事になる」(nera001さん) といったものが挙げられた。人それぞれ対処法があるようだ。そもそもとしてなぜ、このような気分になってしまうのだろうか。心理学者の内藤誼人先生に聞いてみた。
■影響しているのは、朝の心理状態
「起床した時の心理状態が悪いから『会社に行きたくない』と思ってしまうのです」(内藤先生)
これを改善するには、どうしたらいいのだろうか。
「オランダのアムステルダム大学のアン・メイジャーが、日中のバイタリティややる気に関わるのは『睡眠の質』だと分析しています。人間は、寝不足あるいは睡眠の質が良くない時に、無気力になりがちです。逆に、ぐっすり眠ることで、昼間のやる気が高まります」(内藤先生)
日々忙しく生活していると、なかなか良好な睡眠を取れない時もあるはず。内藤先生によると、対策があるという。
■眠れなければ、自己暗示
「よく眠れなかった時は、あえて『ああ、よく寝た!』と自己暗示をかけてください。たとえ2時間しか眠れなくても、『ぐっすり寝たー!』と声に出してみるのです。心理状態をよくする効果がありますよ」(内藤先生)
こんなに簡単なことで心理状態が改善されるのなら、試してみる価値はありそうだ。とはいえ、できればしっかり眠りたいのが本音。良好な睡眠を取るコツはないだろうか。
「朝の心理状態と同じく、睡眠も自己暗示です。『ラベンダーの香りを嗅ぐとよく眠れる』、『好きなアイドルを見てから眠ると安眠できる』など、自分にとって効果的な方法を見つけ、実行しましょう」(内藤先生)
確かにリラックスすれば良い夢も見られそうだ。良好な睡眠を取り、朝の心理状態を安定させるには、「これをするとよく眠れる」というきっかけを作るのも有効だ。就寝前の自己暗示と起床時の自己暗示を上手に活用し、「会社に行きたくない」という気持ちをぜひ吹き飛ばしてほしい。
●専門家プロフィール:内藤 誼人
心理学者、立正大学客員教授、有限会社アンギルド代表取締役。慶應義塾大学社会学研究科博士課程修了。「3割しか話さないのになぜかうまくいくビ ジネス英会話のルール」(ジャパンタイムズ)、「ヤバい出世学」(大和書房)他、著書多数。