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さんぽ

環境関連、武術、その他、気になったことをつれづれに。

突き-抜けば力がはいる、みたい。

ものすごく参考にさせて頂いています。

腹圧を高める…、これって胸のセンターを意識するのと同じか、と…。

 

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10年ほど前に高速上段突きを発表した時、

「記事のとおりにやってみたらおかしくなってしまった。」

「姿勢が崩れてしまい力が入らない」

「身体を傾けてはダメだと言われ先生から使うなと言われた」

等の意見を多数いただきました。

私は、正直「そうだろうな」と思いました。

 

まず、姿勢が崩れてしまうという人が圧倒的に多いと思います。これは、人間としては自然の現象です。脚の力が抜けると上半身の力も抜ける。これは当たり前だからです。イチロー選手も随分前になりますがある新聞の記事の中で、「膝の力を抜くと上半身の力も抜くことができる」と言っていました。

しかし、空手では脚の力を抜いても全身の力を抜いてはいけないのです。「空手では」というよりも、イチロー選手に関してもこれは当てはまります。

 

どういうことかというと、脚の力を抜いた時にも腹圧はかかっていなければいけないということです。

つまり、脚の力を抜いた時に腹圧も下がってしまうからヘロヘロになってしまっていたのです。この「足の力を抜きながら腹圧をかける」事が出来ない限り、高速上段突きはできないはずです。

 

高速上段突きを自然にできる選手を観ていると、全員が抜く瞬間に息を吸っています。時には、20cm近く沈んでいますが、その間息を吸い、脚の力が抜け腹圧を高めています。だから、その後に足裏全体が床を押し、まるでロケットのように身体が飛んでいくことができるわけです。ですから、これも抜き続けてまったく力を使っていないわけではなく、抜くことによって伸張反射を有効に使っているということで、実際には筋力なのです。

身体が傾くことも、「間違いだらけの高速上段突き」という特集で書きましたが、実際には身体は傾けていません。一流の高速上段突きを使う選手を単に真似しただけでは、やはり身体が傾いてしまい、逆に力が抜けてしまいます。

 

ここで、皆さんに質問ですが、「脚はどこからどこまでですか?」という質問にどう答えるでしょうか?

通常は、下はつま先から上は脚の付け根や股関節までだとの答えが多いと思います。

私は、脚は大腰筋の先端までだと思っています。大腰筋は第12胸椎に付着しています。

一流の選手が身体を傾けていると思われているのは、後足を後方に伸ばすと、この第12胸椎から下がすべて脚として使われるため、身体が傾いて見えるのです。実際には第12胸椎から上はまっすぐを保っています。身体全体が前傾してしまうことは、肩甲骨が使えなくなるので私はお勧めしません。

一流選手は、空手をすると実際の体型よりも脚が長く感じられますが、これは大腰筋をフルに使って動いているために、身体の奥の奥まで使うことができており、骨盤のもっと上の部分から脚として動かしているからでしょう。ですから、身体を傾けることが必要なのではなく、あくまでも自分は上体はまっすぐを保つが、大腰筋から下を「脚」として使用しているために身体が傾けていると映ってしまうのです。

 

高速上段突きに限らず初動を相手に察知されないためには、息を吸って脚を抜き、腹圧を高めることが不可欠です。吸った時に力が抜けてしまうのは、腹式呼吸だからでしょうね。腹式呼吸ならば、吸った時に腹圧が高まります。

では、どうやって逆腹式呼吸を練習するのかというと、形をやればいいんです。ただし、何でもかんでも形をやれば身に付くかというとそうではありません。形の中に逆腹式呼吸の箇所があるので、そこを正確にやるという意味です。私は、剛柔流なので剛柔流で説明しますが、最近は回し受けをするときに息を吐いている選手が多いのです。あそこは吸って受けなければいけません。なぜならば、回し受けはここで説明したことの典型だからです。

 

回し受けができると高速上段突きができる。だから空手は面白いんです。

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