沖縄拳法 3つの口伝
すみません。
いい記事だったので転記させて頂きます。
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沖縄拳法の3つの口伝とは、
1、先に移動する方向に視線を向け、視線の高さを変えずに移動する。
2、常に強く拳を握って拳から動く。
3、呼吸音を出さない。(声気合を出すと吐き過ぎる、呼吸を相手に悟られる)
といものです。
沖縄拳法は、頭の重心、上半身の重心、臍下丹田(全身の重心)、膝の重心、肘(腕)の重心を揃え、肘の高さの胸の重心(上半身の重心と全身の重心)に力を集め拳から動くことで重心を連動させて重く威力のある突きを実現させます。
拳から動き重心を乗せるというのは、注射のように、針を刺してからピストンで、送り込む例えが分かりやすいです。
重心移動はボーリングのボールが転がるように滑らかに行い、飛び跳ねないように注意する口伝が『視線』なのです。
チンクチ、ムチミ、ガマクとは、重心を揃えた正しい姿勢で移動することで養われる身法であり、重心を揃えて動けるようになれば、重く威力がある突きが出せるようになり、チンクチ、ムチミ、ガマクが、そこそこでも突きの威力を実感できてきます。
1ヶ月ぐらいのナイハンチのみの型鍛錬だけでも、肥田式強健術の数年分の気づきを得られたと感じています。
肥田式強健術と身法が同じなのに、連動、重心移動が、日々、質の変化を感じられます。
DVD『ナイハンチ教範』において波返しの注意点が無いのですが、代わりに、上半身と下半身を一体化した状態を維持したまま足を上げるとあります。
左右の受けの分解では、上半身を一体化させ前後の重心移動を明確にすることで、相手の重心を揺らして崩すと説明されています。
つまり、初期段階ではガマクができなくても、重心移動が明確なら相手が突撃しながら突いてきても、相手の重心を揺らせることで崩せる威力が出せる。
肥田春充の演武は、一見すると、伸び伸びとゆったりと動いているように見えますが、沖縄拳法と同様に起こりが見えない動きで、切り替えが見えませんし、実際に、ビデオと同時に演武を行うと、全速で行っても動作が遅れていきます。
ちなみに、連動する姿勢で簡易強健術第4動外腹斜筋鍛錬法を行い、『きめ』で肩の高さで腕を止めると『鳩尾』を押し込む作用が生じます。沖縄拳法では、力(重心)を集める部分ですね。これは、腰や腹の動きを知る手掛かりになるので、肥田式強健術の重要な型でもあるのですが、ナイハンチの鍛錬を通して行うと別の気づきを得られると思います。