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「怠け者の自分」を卒業するために実行したい具体的な行動

ライフハッカー[日本版]2015年2月15日(日)22:11

あなたは生産性メソッドを学びました。たくさんのToDoアプリも試しました。これからはもっと生産的になるんだと、毎月のように心に誓いました。しかし、そうはなりませんでした...。もし、自分が怠惰だからダメなのだと思っているなら、以下の記事を読んでください。今回は、このサイクルを断ち切る方法を紹介します。

■自分は本当に怠惰なのか、それとも、やることが多すぎるのかを見定める

多くの活動的で生産的な人たちが、ただ自由時間にリラックスしたり、やるべきだが達成していないプロジェクトがあるというだけで、自分のことを「怠惰」だとみなしています。「忙しさ」崇拝の中で、楽しいことをするのは重大な罪だとみなされ、自分自身を、集中力がなく、非生産的で、行動力がないと思い込んでいます。怠惰の治療を始める前に、少し立ち止まって、本当の問題を見定めてください。

心理学者のLeon F. Seltzer氏は、「怠惰」という言葉をボキャブラリーから削除することを提案しています。また、少なくとも、誰かの人格全体を表す言葉としては使用すべきでないと言っています。氏いわく、自制心やモチベーション、報酬への健全な期待感が欠けていることを、すべて「怠惰」で片付けてしまうと、解決がより難しくなるそうです。

私の個人的な、またセラピストとしての経験から言えば、人間の振る舞いの説明として「怠惰」を使うのはあまり有効ではありません。ある人物を怠惰だとみなす(あるいは糾弾する)のは、浅はかなことです。それは、ただその人が無気力だったり、惰性的であるのを過度に単純化しているのです。そして、誰かの不活発性をカテゴライズするのにこの言葉に頼るのは、記述される側より、記述する側の怠惰を示しているように思われます。要するに、この軽蔑的な呼称は、話題となっている人物がよく理解されていないときに「デフォルト」として適用されるものなのです。

もし怠惰が別の問題の無意味な言い換えであるのなら、本当の問題を見定めることから始めてください。時間計測ツールを使って、自分の時間の使い方を調べます。あるいは、1週間、スプレッドシートに達成したこととをひたすら記 するだけでもOKです。データがそろったら、以下のカテゴリーを参考に、裏にある本当の問題を見極めてください。

自制心の問題:スケジュールがいっぱいなのに、予定通りにこなせていないなら、おそらく自制心の問題があります。解決策は気が散るものを取り除くことです。また、意志力の高め方を見つける必要もあるでしょう。

非現実的な期待:スケジュールがいっぱいで、その通りにこなせており、それでもまだ自分を怠惰だと感じるなら、問題は自分に厳しすぎることでしょう。誰もが生産的になりたいと願っていますが、ときにはスローダウンも必要です。

モチベーションの問題:スケジュールが空いている、あるいは、多くの時間を睡眠やレジャーに費やしているなら、おそらくモチベーションの問題です。モチベーション問題は、人生で何をすべきかを知ることから、うつと闘うことまで、広範囲に渡ります。とはいえ、誰もが何らかの形で持っているものです。

「怠惰」の解決方法は、裏にある問題が何かによって異なります。また、複数の問題が組み合わさっている場合もあります。いずれにせよ、自分のニーズに合わせた解決策をとらねばなりません。時間をかけて自分の弱点を調べ、有効な対策を立ててください。

自分の仕事を正しく評価する

私たちの超多忙文化におけるみじめな皮肉は、自分の仕事が嫌いな人がいっぱいいることです。しかし、神話のように「ソウルメイトな」仕事が見つからなくとも、実際、仕事は楽しくてやいがいがあるものになり得ます。仕事の価値を正しく評価する必要があります。そして、あなたの仕事に対する考え方が、生産性にも大きく影響します。

米紙フォーブスの寄稿者Erika Anderson氏が言うとおり、もしあなたの周囲に、自分の仕事を憎んでいて、不平ばかりを言う人たちがいるなら、そんな人たちとは付き合うのをやめるべきです。ネガティブな会話は、あなたの姿勢も堕落させます。そして、もっと重要なのは、仕事の良い面が見えなくなることです。

どんな組織にも、あらゆることに文句をつけるのが喜びである人たちがいます。究極の皮肉屋である彼らは、あなたを喜ばせようと、いかに上司が低能であるか、いかに会社があなたにふさわしくないか、いかにほかの社員たちが間抜けであるか、いかに仕事がバカバカしくて無意味であるかを吹聴します。「あいつらは馬鹿だけど俺たちは...」的なアプローチによる独り善がりな満足は、長い目で見れば、あなたを不幸にします。職場についてのネガティブな意見ばかり聞いていると、あるはずのポジティブな面が見えなくなります。そして、結局は、自分もおかしいのだと思うようになります。(この場所や、ここの人たちがそんなにダメだとしたら、なぜ自分はまだここにいるのだろう...) もっとバランスの良い視点をもった同僚と付き合えば、あなたの仕事に対する感情的な反応は、劇的に変わるでしょう。

自分の仕事についてひねくれた態度をとっていても、生産性は少しも向上しません。正しい道に戻るために、以下のエクササイズをして、マインドセットを調整しましょう。

メリットを書き出す。仕事には必ずメリットがあります(でなければ、なぜみんな仕事をする?) 少し時間をとって、メリットについて考えてください。きれいになった洗濯物、空の受信箱、振り込まれた給与に満足しているなら、それらを書き出してください。

仕事を楽しんでいる時間を味わう。深刻な心の問題を抱えていない限り、あなたにも仕事を心から楽しんでいる瞬間があるはずです。自分が今そうであることに気づいたら、手を止め(可能であれば)、その瞬間について書いてください。それは、自分のためであり、ほかの誰かに伝えるためでもあります。頭の外に出してみることで、後から思い出しやすくなります。また、仕事を楽しんでいる瞬間を意図的に捉えることは、あの恐ろしい質問「いったい人生で何をすべきだろうか?」に答える助けにもなります。

「仕事」とは何かを再定義する。仕事をしている間、みじめな気持になるなら、その考えに反論してください。その仕事はやる価値があるのだと自分に気づかせてください。意図的に笑顔をつくりましょう。失敗と同じく、あなたがその仕事をどう扱うかが、あなたがそれをどう体験するかを決めるのです。

もちろん、無理に仕事を楽しむなどできないでしょう。しかし、仕事について否定的になろうとする衝動と戦うことで(衝動に耽溺するかわりに)、マインドセットを変えられます。生産性を上げるには、そのタスクに取り組むのを楽しみにすることです。楽しみを感じられないようなら、こちらの3つのチェックリストで問題を整理してください。

習慣を壊す

もし、あなたが帰宅して最初にすることが、テーブルに鍵を放り出し、ソファに倒れこんで、テレビをつけることだとしたら、あなたは非生産的な夜をすでに始めていることになります。同じく、朝起きて最初にすることが、Facebookやメールのチェックだとしたら、あなたは1日の最良の時間を浪費しています。

このサイクルを破るには、通常のルーチンをやりづらくすることです。帰宅するとすぐにソファに直行してしまうなら、夜はテレビの電源を抜いておきます。Facebookを頻繁にチェックし過ぎているなら、スマートフォンからアプリをアンインストールしましょう。どちらもささいなことですが、トリガー部分を壊すことで、身体的な記憶を妨害し、新しい習慣を始める助けとなります。

習慣のチェーンを構築し、新たな習慣を作る

停滞への道は、希望的な意図で敷き詰められています。誰がも「明日こそはやろう」と言います。この約束の問題点は、それがあいまいで、気分に左右されることです。確かなのは、明日もあなたはしないということ。翌朝目が覚めた時、今日と同じく、やる気が出ないと感じることでしょう。

この堂々巡りを変える良い方法は、既存のルーチンの中に、鍵となるタスクを組むこむことです。生産性ブログ「99U」によれば、習慣を少しだけ変えるほうが、全体を一気に変えるよりも効果が高いそうです。ささいな習慣の変化が、繰り返すうちに、驚くほどの改善をもたらします。

例えば、「家をもっときれいにしておく」よりも、「帰宅したら、服を着替え、部屋/オフィス/キッチンを掃除する」と決めるほうが効果的です。複数の研究が、意志力に頼るよりも「文脈的な合図」を利用したほうが成功しやすいことを示しています。「健康的な食事をとる」と誓うかわりに、「ランチタイムには、肉と野菜しか食べない」と宣言しましょう。無気力や非生産的であることは、結局はただの習慣に過ぎません。古い習慣を壊し、新しい習慣を構築すれば、いつの間にか活動的になっている自分に気づくでしょう。

継続する。進捗を管理する

始めたら、継続してください。怠惰は、どんな形にせよ、意志力の隙間を突いてきます。中毒を克服するときと同じく、たった1日の過ちで、スタート地点に戻ってしまいます。失敗してもOKです。ときどきできない日があっても、そこであきらめないでください。繰り返しますが、怠惰は習慣であり、性格的特徴ではありません。

効果的なやり方のひとつは、目標管理ツールを使うこと。目標を設定し、達成したらチェックを付けます。こうしたアプリには2つの利点があります。第一に、やるべきことを覚えておけて、過去の自分の責任を追求できることです。そして、もっと重要なことは、自分がどれだけ多くを達成したかを見せてくれることです。

自分の性格など変えなくても、習慣を変えることはできます。「やったことリスト」が効果的なのはそのためです。自分が新しい習慣を築けたこと、小さな進歩を繰り返してこれたことが見えれば、前進し続けるモチベーションになります。自分が目標を達成したことに気づいたとき、また、自分の進歩を心から喜び、もう一度その気分を味わいたいと願うとき、すでに「怠惰」は消え去っています。