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ハイテク駆使しアマゾン守れ! =携帯電話で森林伐採監視―ブラジル

 

時事通信 1月3日(土)15時31分配信

サンパウロ時事】南米大陸に広がる世界最大の熱帯雨林アマゾンは、牧草地や農地の開拓、不法伐採などで年々、規模が縮小している。最大面積を誇るブラジルでは、過去40年で日本の国土の2倍以上が消失。豊かな動植物生態系への影響も深刻となる中、携帯電話を使った監視システムが今年導入される。
 9カ国にまたがるアマゾンの森林は広大で、不法伐採の取り締まりは困難を極める。全体の約6割を占めるブラジルは人工衛星を使った監視などに力を入れるが、面積の消失は止まらない。
 米国のNGO「レインフォレストコネクション」はブラジルの環境団体と連携し、北部パラ州の2800平方キロで監視システムを試験的に稼働させる。不法業者が使うチェーンソーの作動音を感知し、伐採場所を把握。5分以内に先住民に通報し、政府の取り締まりに協力する。
 使われるのは寄付で集めた中古の携帯電話。太陽光パネルと組み合わせて電源を確保する。森林に暮らす先住民らが設置した中継アンテナを利用し、電波を飛ばす仕組みだ。1台の携帯電話で2.6平方キロの範囲で集音が可能。材木の運搬に利用される州道付近中心に設置することで、効率的な監視に当たる。
 NGOによると、同様の取り組みはインドネシアスマトラ島で既に行われ、成果を上げている。
 ブラジル国立宇宙研究所によると、伐採などで過去40年、消失したブラジルのアマゾンの森林は76万3000平方キロに上っている。