米オクラホマ州の地震急増、原油・天然ガス排水の地下注入が原因 研究

ノースダコタ(North Dakota)州タイオガ(Tioga)そばの石油採掘施設で、水圧破砕法(フラッキング)用の貯水池のそばで燃える天然ガス(2011年8月23日撮影、資料写真)。(c)AFP=時事/AFPBB News (AFPBB News)

 米中西部オクラホマ(Oklahoma)州の地震の急増は原油・天然ガス採掘施設で地下に注入される排水が近年増加したことが原因であるとする研究が、3日の米科学誌サイエンス(Science)に発表された。

 

 オクラホマ州地震発生回数は今年、米国で地震の多い州として知られるカリフォルニア(California)州を抜いた。マグニチュード(M)3以上の地震の発生回数はカリフォルニア州の71回に対しオクラホマ州は190回に上っている。「1976~2007年の期間と比較すると2008~13年のオクラホマ州地震活動は40倍に増加している」と報告書は述べた。

 

 地震急増の原因は、原油やガスを分離する作業による排水や水圧破砕法(フラッキング)による排水を地下に大量注入しているごく少数の注入井。州内の9000か所に上る注入井の大半は影響を及ぼしていないが、月400万バレルの排水を地下に注入する4か所の大規模注入井が問題を起こしているという。

 

 発生した地震は注入施設から35キロ先まで揺れを起こすことがある。研究報告書によると、オクラホマ州内の排水注入量は2004年から08年にかけて倍増した。研究は、米コーネル大学(Cornell University)のケーティ・ケラネン(Katie Keranen)氏(地球物理学)が主導した。