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自分の弱点や不得意を、会社の利益に繋げる法

プレジデントオンライン2013年12月18日(水)

人には強みや得意分野がある一方で、弱みや不得意分野がある。

外資系企業で40数年にわたり社長職などを歴任、現在も複数の企業でアドバイザリーボードメンバーを務める新将命さんの話で、印象に残っているのが次の言葉だ。

「経営者には、バカと利口と大利口がいる」

「バカ」は自分の得意、不得意を知らない人、「利口」は自分の得意、不得意を知っている人、「大利口」は自分の不得意を補う方法を知っている人。

大利口で、わかりやすい例としては、本田宗一郎井深大がいる。

ものづくりにおいてカリスマ的な才能をもつ本田や井深を、財務や営業の面で支えたのが、本田にとっての藤沢武夫であり、井深にとっての盛田昭夫だ。

優れた右腕がいたからこそ、カリスマは才能を開花することができたのだ。

大利口になることを求められるのは、経営者に限らず、プロジェクトを任されているリーダーでも同じだ。会社でも、ある程度以上のポジションになると、背負っている責任や数字の大きさに比例して、どうしても不得意な仕事も増える。

ところが、そちらに時間とエネルギーを奪い取られると、自分がやるべき仕事に集中することができず、成果があがらないばかりか、疲弊してしまう。

大利口になるには、まずは自分の不得意分野を知ることだ。

ひとつには、性格的に合わないことは、自分には不向きということがいえる。

世の中には新規開拓が不得意な人もいれば、その逆もいる。逆は、既存のものを守り育てるのが不得意な人だ。

私の本業である保険営業でいえば、新規開拓が不得意なタイプと、アフターフォローが不得意なタイプということになるだろう。

たとえば、私の場合、事務所にいる時間が長くなってくると、社員たちが「社長、どこかへいってください」と言い出す。江上治に向いているのは新しいお客さまを開拓することだ。

そのため、江上治がいちばん生き生きしているのは、外に出て営業をしているときであることを、社員たちが知っているからだ。

その代わり、どちらかというと私が不得意なアフターフォローの部分は、新規開拓よりアフターフォローが得意なKくんが補ってくれている。

自分の弱みを人で補うことができれば、いまもっている自分の強みもさらに生きる。得意分野に時間とエネルギーを向ければ、さらなるリターンが期待できる。

その意味で、どんなタイプの人と働くかを意識することも重要というわけだ。

【年収1億を生む黄金則】自分の強みをさらに生かすために、誰と一緒に働くかを意識する。

(※『プロフェッショナル ミリオネア』(プレジデント社刊)第2章「学ぶ、人にあげてもらう」より)