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アマゾン創業者ジェフ・ベゾスが自ら語った、イノベーターに必要な3つの要素

ライフハッカー[日本版]2013年10月29日(火)

GeekWire:失敗に立ち向かって行く勇気。誤解を恐れずに発言する勇気。そして子どものような心を持ち、世界への好奇心を失わないこと──。

米アマゾンドットコムの創業者であるジェフ・ベゾスによると、革新的なことをして成功したいと思うのであれば、あなたが経験25年のベテランでも小学校6年生でも、必要なものは同じです。

近頃完成したBezos Center for Innovationで学生グループそしてミュージアムメンバーへ向けて、どうやったら革新的でいられるのかについて自ら語った内容をご紹介。


■失敗に立ち向かって行く勇気

ベゾスがイノベーターとしてもっとも大切な要素だと考えるのが、失敗する勇気を持つこと。ご存知の通り、彼が創設した会社はインターネット時代の世界を文字通りリードしてきたわけです。

「失敗することに前向きでなくては、革新的なことはできない。なぜならば前向きな意志にこそイノベーションは宿るからだ」

ベゾスによると革新性には2種類あり、「プラスアルファの革新性」と「何もないところから始める大きな革新性」に分けられます。

米アマゾンが行っている革新的な作業の7割は、日々の生活の中にプラスアルファの要素を提供する革新性。これは同じことを実行するのに手順を少し簡略化したり、欠点を見つけてはそれを改善していくという作業を指します。

「プラスアルファの革新性がどれだけ重要か、ということについてはどれほど大げさに話しても大げさすぎることはありません。大きな革新性に到達するためには失敗は避けて通れません。起業する人たち全員がこの現実に直面します。これは大企業でも同じです。ボーイング社が787を作るというのは、彼らがこの現実と向かい合っている証明でもあるのです」

※訳注:ボーイング社の新型ジェット旅客機787は、その革新性もあって開発は大幅に遅延し、また就航後も機材トラブルなどに見舞われマスコミの注目を集めた。

■誤解を恐れずに発言する勇気

「革新者は誤解されることを恐れてはいけません。誤解されないことを恐れない、というのはとてもパワフルなツールになりえます。アマゾンはこの哲学の上に成り立っていると言っても過言ではないくらいです。たとえば最初にカスタマーレビューのメカニズムをアマゾンに導入した際には、多くの出版社がどうしてネガティブなレビューを掲載するのかという質問をしてきました」

そのとき出版社の人間はベゾスにこう言ったといいます。「あなたにはビジネスというものが理解できていない。お金を稼ぐにはモノを売らなくてはならない」

ですが彼はこう答えました。「私はモノを売ってお金を稼いでいるわけではない。人が何かを買う決心をする際の手助けをすることによってお金を稼いでいるのだ」

その当時、カスタマーレビューに対する考え方は今とはずいぶん異なっていました。ですが、YelpやZagatという会社がこれをこそバックボーンとしてビジネスにした例もあるように、"オンラインでは良い評価も悪い評価も含めてのカスタマーレビューがある"というのが今では一般的になっています。

「何か新しいことをやろうとすると必ず批判されます。大切なのはその批判が有効なものかどうかを自分で判断することです。批判を鏡として考え、彼らの言い分が正しいのかどうかを自分に問います。彼らが正しい場合、自分が変わります。彼らと同意できないのであれば、自分のビジョンに対して頑固でいるべきです。何かを生み出すという行為には、周囲に間違っていると思われている場合でもそれを貫き通す頑固なビジョンが不可欠なのです」

■子どものような心を持ち、世界への好奇心を失わないこと

ベゾスが革新者に必要だと考える3つ目の要素は「子どものような好奇心を世界に対して持ち続けること」です。

たとえば何千回と繰り返されてもうそれが当たり前になっている場合でも、もしかしたら、まだ自分が気が付いていない他のもっと効率のよいやり方があるかも知れません。そこで「ちょっと待てよ。こうしてみたらどうだろう? こうしてみたら少しはよくなるだろうか? こうしてみたら何か効果があるだろうか?」という気持ちを持ち続けられるかどうかが重要です。

子どものような好奇心、あるいは冒険心があって始めて、新しいものを生み出す力が生まれて来るのです。