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なぜお金持ちは体を鍛えるのか? 『なぜ貯金好きはお金持ちになれないのか?』 PRESIDENT BOOKS

投資で、1億円を超える大きな資産を築いてきた成功者たちが、私の周りには何人もいる。彼らから聞いた話の中で、もっとも印象的なことのひとつに「フィジカル・ストレングス」(身体的な強さ)がある。

たとえば、株式市場が暴落したり長期の不況が訪れると、ウツになったり、病院通いが始まったという人は現実にいる。それに耐える心の強さを支えるのが、身体の強さである。

「いや、自分は健康だ、病気じゃあないよ!」という元気な声が聞こえてくるが、身体的な強さとは、病気でない状態をいうのではなく、筋肉質でしなやかな身体をいう。

健全とは言いがたい、バランスを欠いている人の例として、以下のようなタイプがあるように思う。

・肥満型:感情や情緒に流されることが多く、何かの中毒症になりやすい。
・ヤセ型:神経質で小さなことに動揺しやすい。どちらかというと悲観的。
・こわばり型:過去の成功体験に生き、今の自分の弱点や現実から目をそらす。他人と比較して自己チェックすることができない。
・軟体動物型:脊椎の一貫性がなく、そのときそのときの気まぐれで行動してしまう。

一方で、身体が健康であると、投資家として得られるメリットには、次のようなものが挙げられる。

・いつでも平常心を保てる沈着冷静さ
・我慢すべきときに辛抱できる忍耐力
・瞬間的な選択を誤らない機敏な判断力
・見かけやトリックにごまかされない論理的な思考力
・自分の体験を正確に蓄えることができる確かな記憶力
・逆境にあっても粘り強く前向きに考えるタフネスさ
・エネルギッシュでアクティブな行動力

これらの特性をひと言で言えば、「投資におけるセルフコントロール力」となる。すなわち自己制御能力である。

また運動・トレーニングは脳に良い刺激を与え、神経伝達物質のバランスを整えてくれる。その結果として、脳は心配をしなくなり、落ち着き、安心する。それはホルモンの分泌で過度の興奮にブレーキをかけてくれるからである。こうして運動する人の脳は恐怖を克服していくのだ。

「脳が安心する」と言うと「ノウテンキ」のような印象を持つかもしれないが、仕事はきちんとしてくれる。運動・トレーニングのもうひとつの効果として、脳の注意システムが活性化するといわれている。そのおかげで、心配しすぎない脳は、一方でヤル気と集中力を高めてくれるのである。このように運動が身体に良い影響を与えて、人のセルフコントロール力を高めることは、今や科学的に証明されている真実である。


なぜ貯金好きはお金持ちになれないのか? [著]北川邦弘 (プレジデント社
ダイエットに有効な有酸素運動としてはウォーキング、ランニング、スイミングなどがある。しかし、有酸素運動では筋肉はあまりつかないので、やはり筋力トレーニング(レジスタンス運動)も併せて行うことが必要だ。

私はファイナンシャルドクターのかたわら、マイジムを構えてお客様のトレーニング指導もしているが、ジムに通わずとも、自宅で体操の延長のような軽い筋肉トレーニングから始めるのもひとつの方法だ。下半身の太ももや上半身の大胸筋や上腕筋などを、自分の体重を負荷として鍛える方法(自重運動)を始めてみたらどうだろう(スクワット、腕立て伏せ、腹筋運動など)。

体を作っているのは栄養だから、じつは食事もとっても大事であり。身体に優しい食事をすること、有害なものを食べないこと、そして栄養のバランスのとれた食事をすることも、非常に重要。「運動+栄養+休養」三点セットは必ず人生の質を上げてくれる。それも資産力の一つだ。

ウソか真か分からないマネー情報をあさることよりも、日々のトレーニングは確実に身体と脳を活性化して、あなたのお金に対する鋭い感覚を、そして身体と脳の機能を高めてくれる。

なぜ貯金好きはお金持ちになれないのか?

なぜ貯金好きはお金持ちになれないのか?