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危機こそチャンス! キューバがお手本の農薬を使わない生き方

(若松真美/MYLOHAS)
環境汚染や健康被害が懸念される農薬。その原料に使われているのが、石油だということを知り、びっくり。

とはいえ、農薬を使わない有機農業は日本ではまだ、特別な選択という雰囲気があります。そこで、もっと有機農業を知りたい! と思っていたら、有機農業をテーマにした映画があることを知りました。去る2月2日にはその映画の上映イベントも開催されました。そこで、今回上映される映画2作品をご紹介します!

<コミュニティの力>

食品だけでなく農薬や石油にも依存状態だったキューバ。ところがソ連崩壊後、石油や食糧の輸入が激減し、これまでの農業のやり方を否応無しに変革することになりました。そこで、石油が原料である農薬を使用しない有機栽培や、輸送エネルギーも節約できる小規模都市農業を軸に石油不足や食糧不足を乗り越えたのです。この映画は、そんなキューバの農業の変化を追ったドキュメンタリーです。

<有機農業で生きる―私たちの選択>

埼玉県小川町には40年間の取り組みの末、有機農業に全面転換した埼玉県小川町の集落。3.11の原発事故後、放射能汚染を減らし次世代に健康な土をと、種を播き続ける有機農業者たちにフォーカスし、有機農産物を支えるオーガニック・マーケットや、大学、高校、食や環境に関わるグループなど、全国各地で、有機農業を支えようとしている人達を追ったドキュメンタリー。

ソ連崩壊と3.11。厳しい現実に向き合うしかなかった、というのがキューバと日本の共通点。また、キューバは、輸入品に頼っていた点や、湿度の高い気候という点でも日本と似ています。そんなキューバが有機栽培自給率45%を達成したことは、日本にとって大きなヒントになります。

上映後のトークゲストには、農・食・環境・アジアなどについてのジャーナリストの大江正章さんと、日本の有機農業の第一人者の金子美登さんが登場しました。

ちなみに日本の有機JASに認定されている有機農作物は、0.2%。先進国では、少なくても2〜3%。10%前後の国もあるそう。0.2%という数字の低さにちょっと悲しくなってしまいました。

日本では「農薬は環境や健康に良くない」と漠然とわかってはいるけれど、具体的にあまり動き出していないのかも? と感じました。有機商品をその場その場で選ぶだけでなく、自分から農薬の影響や現状を知ることも、未来を変える大きな一歩になりそうです。