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世界中が中国人と同じ生活をすれば、地球1.2個分の資源が必要―英メディア

12日、英公共放送BBCは、消費が急速な成長を遂げている中国だが、その考えなしの消費行動による地球資源の過剰消費という代償を払う力は中国にはないと報じた。写真は江蘇省蘇州市のデパートで行われている年末セール。 (Record China)
2012年12月12日、英公共放送BBCによると、中国は小売店やデパートにしても、ネットの通販サイトにしても、年がら年中、頻繁に大規模な割引セールを行っているが、このようなやりたい放題の消費行動がもたらす環境破壊という代償を懸念し始めている人が増えている。13日付で環球時報(電子版)が伝えた。

小売店がセールで活気づき、狂喜乱舞する一方、環境専門家らが悪夢だと嘆いていた12月12日、世界自然保護基金WWF)は「エコロジカル・フットプリント報告書2012」を発表した。「エコロジカル・フットプリント(EF)」とは、地球の環境容量を表す指標であり、人間活動が環境に与える負荷を、資源の再生産および廃棄物の浄化に必要な面積として示した数値(例えば、化石燃料の消費によって排出される二酸化炭素を吸収するために必要な森林面積。道路、建築物などに使われる土地面積。食糧の生産に必要な土地面積などを合計した値)である。同報告書によると、中国のEFは世界トップで、中国人が消費している資源は中国国内の生態系で賄える量の2.5倍に上る。つまり、中国人が地球環境に与える負担は世界で最も大きいということだ。

報告書は「中国の都市部住民がますます裕福になったことによって、消費モデルが変化し、環境負荷(EF)の増加を招いた」と指摘する。

個人消費需要の急速な拡大は、中国の資源消費を加速させる最も大きなパワーである。WWFインターナショナルのジム・リープ事務局長は、「家電製品や車は、製品そのものがエネルギーを消費する。その上、もちろん衣料品や食料なども購入する。このように、EFのほとんどが、人々の過剰消費によってもたらされる」と話す。

リープ事務局長は「もし、世界中の人が皆、中国人と同じ生活を送れば、地球1.2個分の資源が必要になる」とし、「中国の人口1人当たりの消費は世界74位と低水準だが、他の先進国が歩んできた道を同じように進んだところで、中国にその巨大な代償を払う能力はないだろう。それは誰が見ても明らかな事実だ」と指摘した。